大手予備校でたくさん授業を受けても、たくさんテキストを使っても。
一生懸命勉強しているのに、成績は一向に上がらない。
どうしていつまでたっても伸び悩み続けるのでしょう。その理由とは?
合格する”根拠”を持って勉強できていますか?

今の勉強を続けていて合格できる根拠はあるのか?
成成予備校の勉強相談や入塾面談は、最初にこの質問から始まります。
受験生の皆さん、ぜひ一度客観的に自分を見直して、考えてみて下さい。
例えば、こんな答えがあります。
「大手予備校に通っているから安心」
「学校の授業を真面目に受けているから自信がある」
「合格した先輩にオススメの参考書を教えてもらったから大丈夫」
さて、一度冷静になって考えてみましょう。
…大手予備校に通っている生徒全員が合格できるのか。
…学校の授業を真面目に受けた人が合格するというデータがあるのか。
…先輩は自分と同じ状況だったのか。元々勉強が出来る人だったという可能性はないのか。
一歩引いてみて考えると、残念ながらどの答えも”合格できる根拠”ではないことが分かります。
つまり、多くの受験生は合格する根拠がないまま、受験勉強を始めてしまっているのです。
やる気が結果に結びつかない理由
もう少し具体的な状況を例にしてみましょう。
「有名講師の授業をたくさん受けて、秘密のテクニックを教えてもらった。でも、成績が上がらない。」
「色々な参考書・問題集を買って、勉強している。しかし、模試の偏差値がずっと上がらない。」
「学校の課題や予習と復習。予備校の予習や復習。毎日かかさず、がむしゃらに8時間勉強している。なかなか成績は伸びないけど、いつか結果が出るはずと願っている。」
みなさん、自分の目標(志望校)に向かって一生懸命努力していますが、努力が結果に結びついていません。
その原因は「大学受験の新事実」にあるんです。
では、受験生の成績が伸びない原因である「大学受験の新事実」についてお教えします。
先入観を一度取り払い、しっかりと理解していただければ幸いです。
伸びない原因は「大学受験の新事実」だった!?
「大学受験の新事実」は全部で3つあります。その3つを解説していきます。
成成予備校が伸び悩んだあなたを合格へ導く最後の砦となります。
上部のタブから画面を切り替えて、気になるものを読んでみてくださいね。
有名講師の授業がスマホで、いつでもどこでも受けられるような時代になりました。
しかし、なぜ「プロの授業を受ける」ことだけでは差がつかないのでしょうか?
そこには、大学受験の常識をくつがえす新事実があったのです。
「集団授業」に存在する大きな落とし穴とは

みなさんは、大手予備校の「集団授業」について どういった印象をお持ちですか?
「有名講師の指導が受けられて、学力がぐんぐん伸びる」
「テキストも講師も整っているのだから授業さえ受けていれば合格に導いてくれるだろう」
「毎年、多くの合格者を輩出しているのだから、普通に通っていれば間違いない」
こんなメリットを思い浮かべることと思います。
でも、「授業」が良ければ「成績」が上がるという時代はもう終わりました。
それはなぜか…?
あなたが大手予備校に通っているのに、伸び悩む理由が2つあります。
1つ目は「まわりと同じように勉強していても、差がつけられない」ということです。
まずはこの事実から解説していきたいと思います。
第1の理由:集団授業は成績アップの「スピード」が遅い!?
成績を上げ、他の受験生と差をつけるためには、
自分が「出来ないところ」を「出来る」ようにすることが大切です。
大手予備校のカリキュラムを見てみましょう。下の図を見て下さい。

例えば、あなたが大手予備校のカリキュラムを進める途中でニガテが出てきたとしましょう。
下の図をご覧下さい。

成績を上げるためには「出来ない」なところを「補強」することが必要でしたね。
しかし、大手予備校のカリキュラムは1年間のカリキュラムが固定で決められているため、
あなたの「出来ないところ」をピンポイントでピックアップして授業するということはできません。
下記の図のように「出来るところ」に時間を使わなければなりません。
つまり、ムダな時間を使うことになってしまうのです。

だから、限られた時間を全て「出来ないところ」に費やすことが一番効率的な勉強の仕方ですが、
大手予備校の集団授業では「出来るところ」にまで時間をかけるため、本当に成績アップに繋がる部分への勉強時間が減ってしまいます。
大手予備校の集団授業では、わかりやすい講義を受けられる代わりに、勉強進度を束縛されてしまうのです。
これが1つ目の「まわりと同じように勉強していても、差がつけられない」理由です。
・「できるところ」に時間をかけるのはムダ
・「できないところ」だけに時間をかけるのが効率的
第2の理由:集団授業では本当に必要な勉強ができない!?
2つ目に、大手予備校のカリキュラムに合わせて勉強するから、自分に最適な勉強ができないということがあります。

こちらのグラフから分かるように、大手予備校のカリキュラムは月ごとにいわゆる「基礎力養成」から「志望校別対策」まで固定で決まっています。
そのため、「ニガテな単元を重点的にやりたい」 「ここの単元はもう理解したから早く先に進みたい」と感じたとしても、
次の授業内容を変えることはできません。
「自分に最適な学習ができない」ということは、勉強の効率を大きく低下させることに繋がります。
集団授業は「自分の努力が点数に繋がりにくい」という大きなデメリットを抱えているのです。

具体的な例として、大手予備校のカリキュラムに沿って、「基礎」を勉強している途中に「ニガテ」な分野が出てきたとしましょう。
この時に、成績を上げるために一番必要なことは「ニガテ」分野の克服です。
しかし、固定のカリキュラムの場合、どんどん先へ進んでしまうので「ニガテ」をずっと克服できないままになります。
そうなると、ニガテ分野以降の単元は身につきません。
“分かったつもり”になってしまい、模試や入試になって初めて「実は力がついていなかった」という悲惨な状況に初めて気がつくのです。
・大手だと、集団授業に合わせたペースになる
・「ニガテ」が出てきてしまい、少しでもペースに遅れるとついていけなくなる
大手予備校には、志望校別クラスが存在します。
難関国公立コース・国立コース・早慶コース・GMARCHコースなど、志望校合格に特化させたクラスです。
しかし、そのクラスに入って1年間勉強しても”志望校”に合格できない場合が多々あります。
志望校別クラスは、クラス編成とカリキュラムに大きな問題点を抱えているのです・・・。
「志望校別クラス」に存在する大きな落とし穴とは

最近では、ほとんどの予備校が「志望校別クラス」を導入しています。
受験生に人気がある大学に特化させるためです。
大半の受験生の志望校が
- 難関国公立(旧帝大)
- 地方国立大学
- 早慶上智
- G-MARCH
- 関関同立
- 日東駒専
- 医療系学部
のいずれかに当てはまるのではないでしょうか。
そのため、予備校が受験生のニーズに合わせて「志望校別クラス」を導入したのです。
自分の志望校に合わせた授業を受け、少しでも合格する可能性を高めるために入る「志望校別クラス」。
しかし、この「志望校別クラス」にも落とし穴があるのです。
第1の理由:”分かりやすい授業”だからこそ、気が付かない罠がある
早慶志望といえば、自分が今どんなレベルでも早慶クラスになります。
早慶クラスとは、どういうクラスかというと、
現役生も既卒生も同じクラスなうえにいきなり基礎を飛ばして早慶レベルの講義から始まります。
さて、あなたはいきなり早慶レベルの講義を受けて理解出来ますか?
英単語も良く覚えていない状態で早慶の長文問題を解説されて理解できますか?
…おそらく、理解できるでしょう。
「理解できてしまう」のです。
プロが分かりやすく説明してくれるからです。
ここが大手予備校の「強み」であり「落とし穴」なのです。
ではここで質問を変えましょう。
「授業で理解したことを実際に一人で問題演習する時に発揮することは出来ますか?」
おそらく出来ないでしょう。
単語から理解していかなければ「一人で長文読解」をすることなど出来るはずがありません。
それなのに、集団授業に「単語暗記講座」はありません。
多くの予備校で、単語の暗記は生徒に任せているんです。
だから、英語の一番の基礎である「単語」をしっかりと覚えられない生徒が増える。
数学の一番の基礎である「公式」をしっかりと覚えられない生徒が増える。
ここで講師の質が低ければ「わからない」ということに自分で気づくかもしれません。
ですが、実際の大手予備校講師の質はかなり高いものとなっています。
だから基礎を自分でしっかりと定着させることができた生徒は「成績がどんどんアップ」しますが、
基礎が定着しないまま “質の高いハイレベルの講義” を受講した生徒は「わかった気になる」のに「成績がアップしない」のです。
・講義がわかりやすいから、講義内容が「わかったつもり」になってしまう
・授業では「わかった」のに、自分では「できない」から、成績が伸びない
第2の理由:志望校別クラスの第一志望合格率は10%未満!?
さて、では基礎がない受験生が大手予備校で勉強を続けたとして、合格する可能性はどれほどなのでしょうか?
志望校別クラスの構成
文系早稲田クラスを例にとってみましょう。
まず、「文系早稲田クラスには、基礎が出来ていない受験生でも入ることができる」という事実を知っておいてください。
クラスに入る方法は主に2つです。
1.予備校側から予備校の模試などの成績上位者に向けて行われる「入塾のお誘い」を受ける
2.志望校別クラスの選抜試験を受け、合格する
1は全体の約5%を占めます。
大手予備校が過去の莫大なデータから算出して「この人は確実に合格できるだろう」と思った受験生に招待状を送ります。
つまり、「合格率80%以上」の受験生ですね。
招待状を受け取った受験生は、ほぼ無料で入塾できて、無料で授業を使うことができます。
大手予備校も合格実績を出さなければならないので、合格が確実な受験生を自分の校舎に通わせたいのです。
2は全体の約95%を占めます。つまり、一般的な受験生です。
みなさんもこの層に入るのではないでしょうか。
この層の受験生は、さまざまです。
合格率が60~70%程度あって、この先頑張ればもしかしたら合格できる受験生
合格率は30%未満だけど、たまたま選抜試験に合格できた受験生
など、幅広く分布しているのです。
要するに、文系早稲田クラスには大きく分けると
「合格可能性 80%以上」・・・ほぼ確実に合格できる受験生
「合格可能性 79~50%」・・・この先で伸びたら合格できる受験生
「合格可能性 50%未満」・・・このままでは合格が難しい受験生
の3タイプの受験生で構成されています。
図でまとめると以下のようになります。

単に「志望校別クラス」と言ってもこのように幅広い受験生が混在しているのです。
みなさんは何番の受験生でしょうか。
③の受験生はここから厳しい現実を見ることになりますので、続きを覚悟して読んで下さい。
早稲田大学 社会科学部の受験者層
次に、毎年受験生に人気で倍率の高い早稲田大学 社会科学部を例にとって、
いかに合格が難しいものか実際のデータを元に計算してみましょう。

例年、合格者が約1500人です。それに対して、志願者が約13000人です。
それでは、ここで受験生ならみんなが気になるであろう合格率を出してみましょう。
「志願者÷合格者=倍率」の公式を使って出してみます。
早稲田大学 社会科学部の場合、「13000÷1500=8.66…」となります。
つまり、8.6人に1人しか合格できないことになりますね。
100人いたら11.6人程度しか受かりません。
さすが最難関大学ですね。とても大きな壁です。
志望校別クラスでの合格率はたった○%!?
それでは上の「志望校別クラスの構成」と「早稲田大学 社会科学部の受験者層」の2点を両方同時に考えてみましょう。

大手予備校の文系早稲田クラスの人数を100人としましょう。
文系の早稲田クラスの人は第一志望で無くてもほぼ全員が社会科学部を受験することになります。
まず①の上位の5人のうち80%は合格できます。つまり、ここで4席は確保されてしまうわけですね。
すると、残りの合格できる人数は確率で考えると、あと7人程度です。
この7人の枠を95人で争わなければなりません。
ここで再び、
「一般的な受験生÷残りの合格枠=倍率」の公式を使って出してみます。
「95÷7=13.57…」となります。
つまり、早稲田大学 社会科学部の場合、大手予備校の文系早稲田クラスに通っている一般的な受験生で合格する人は13.5人に1人となるのです。
よって、一般的な受験生は、大手予備校の志望校別クラスに入った場合、合格率がおよそ7.36%になります。
合格率80%を超す受験生がいる中に合格率たった7.36%で挑んでいくのです。
並大抵の努力では合格が難しいのがわかって頂けたと思います。
さて、もともと合格率が低かったの受験生は、成績の良い受験生を抜かさなければなりません。
しかし、「プロの授業」では差がつかない!?で説明したように、
集団授業では成績アップのスピードが遅く、基礎学力をつけるための最適な勉強ができません。
以上の理由から、一般的な受験生は志望校別クラスに入っても合格が大変難しいということになります。
どうでしたか?
ここまで読んでも、あなたにはこのまま同じ勉強を続けていて合格できる自信がありますか?
・志望校別クラスで合格するのは、かなり難しい
・周りと同じペースではなく、周りを抜かすくらい速いペースで成績を上げないといけない
受験生なら誰しもが知っている「偏差値」。
志望校の難易度や自分の実力を知るための指標となる数値です。
しかし、その「偏差値」には志望校合格に直結しないという事実があるのです…
「模試の偏差値」が実際に示してくれるものとは
大学受験生のほとんどが「模試の成績」を気にしていると思います。
しかし、「模試の成績」はほとんど合格に関係ありません。
特に大きな2つの理由が
入試本番と出題形式が違う
入試本番と問題の難易度が違う
ということです。
まずは、1.の理由について解説していきます。
第1の理由:「志望校の出題形式」と「模試の出題形式」が異なる
現在の大学入試問題の出題形式や難易度は、志望する学校によって変わるだけでなく
志望する「学部・学科」によっても変わります。

あなたの志望校の目標偏差値が「60」だと仮定します。
そして、大手予備校の模試で英語を受験して、偏差値が総合で「60」だとしましょう。
偏差値だけを見れば、目標を達成しているので「ほぼ確実に受かる」と誰もが思うことでしょう。
しかし、大手の模試には、本番の入試問題に出題されない問題が含まれているのです。

仮定した志望校の過去問題を細かく見ていくと、
「英文法」「並び替え英作文」「長文読解(空欄補充)」「英文和訳」「和文英訳」の5つが出題されないことがわかります。
しかも、その5つは得意な単元なので、偏差値が高くなっています。
では、「本当の偏差値(=試験本番で通用する実力)」を見てみましょう。

試験本番に出題される単元をピックアップすると・・・

この例では、模試の成績は良かったにもかかわらず、志望校で実際に出題される単元で点数を残せていないため、
「本当の偏差値(=試験本番で通用する実力)」はかなり低いものとなってしまっています。
これは決して極端な例ではなく、実際によく起こっていることなのです。
模試で出来なかった「英語の並び替え問題」はあなたの志望校には出題されないかもしれません。
ましてや、私立大学受験者で国語を使用する場合、模試で出題される「小説」を出題する大学はほとんどありません。
本番で一切使わない単元の成績を上げている暇などあなたには無いはずです。
こんな模試の成績に一喜一憂している人に合格などありえないということです。
志望校に出題される単元のみを切り取り、部分的に実力をはかるのであればいいでしょう。
しかし、それならば模試ではなく、問題集で十分事は足りるのではないでしょうか。
・模試の偏差値が足りている≠志望校に合格できる
・自分に必要な単元を正しく見極めなければならない
第2の理由:「模試の難易度」と「入試本番の難易度」が異なる
「模試」というものは受験生の大多数が受けるものです。
そのため、模試の問題は受験生の平均に合わせた難易度で作られています。

これは大手予備校が実施する「マーク模試」の難易度を表しています。
マーク模試の難易度は「日東駒専・共通テスト(旧:センター試験)レベル」なのです。
当然、MARCHレベルや早稲田・慶應レベルの問題は一切載っていません。

グラフからも分かるように、もし東京大学や早稲田大学・慶應義塾大学等を受験する場合、
模試の難易度の問題が解けたとしてもそれは「当たり前のこと」なのです。
さて、そのような「簡単な問題」・「志望校のレベルと不釣り合いの問題」で
本当に志望校レベルの問題が解けるようになったのか、わかるのでしょうか?
自分の実力の確認としては全くもって使い物になりません。
模試の問題は解けていたのに、志望校の過去問を解いてみると歯が立たない…となってしまってはもったいないのです。
結果、この観点から見ても模試の成績に一喜一憂している受験生に合格などあり得ないということになります。
模試はあくまでも場慣れと割り切り、自分の合格のために勉強を進める人が合格するということなんです。
皆さんは模試の成績で志望校を決めていませんか?
それも全くもっておかしな話です。
模試の成績のみで判断する「予備校」や「学校」はもってのほかです。
行きたい大学のために「本当に必要な物」は何かを全て洗い出した上で、それを入試本番までにやりきることができるか。
志望校はここで判断してください。
ここが合格・不合格の分かれ目です。
<論理的>に悔いのない大学受験勉強をしましょう。
・志望校レベルより低いテストは、できて当たり前
・志望校レベルの問題で、点数が取れるかどうかが大切